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ネットワークスペシャリスト試験 RSTPについて深堀り


ネットワークスペシャリスト試験 RSTPについて深堀り


目録
  • 各ポートの役割
  • BPDUガードとBDPUフィルタの違い
  • ポートコストの計算方法
  • ブロッキングについて
  • 各ポートの役割

    Root Port(ルートポート):
    ルートポートは、各ネットワークセグメントにおけるルートブリッジへの最短パス上にあるポートです。
    ネットワーク内のすべてのスイッチは、ルートポートを1つ持ちます。
    ルートポートは、最も低いコスト経路を提供するポートとして選択されます。
    Designated Port(指定ポート):
    各セグメントには、デザインエイテッドポートが1つあります。
    指定ポートは、セグメント内のすべてのポートに対してフレームを送信する責任があります。
    デザインエイテッドポートは、ルートブリッジに最も近いブリッジIDを持つスイッチ上のポートとして選択されます。
    Alternate Port(代替ポート):
    代替ポートは、同じセグメントにおけるバックアップとして存在します。
    ルートポートとして選択されなかった他のポートが代替ポートとなります。
    代替ポートは、ルートポートが失敗した場合に、即座にルートポートになることができます。
    Backup Port(バックアップポート):
    バックアップポートは、ルートブリッジへの冗長パスを提供するために存在します。
    バックアップポートは、別のスイッチ上の同じセグメントにある指定ポートのバックアップとして機能します。
    バックアップポートは、指定ポートが失敗した場合にアクティブになります。

    BPDUガードとBDPUフィルタの違い

    ネスぺでよく混同するBPDUガードとBDPUフィルタ。
    簡単にいうと用途が異なります。

    BPDUガード:
    BPDUガードは、誤ってBPDU(Bridge Protocol Data Unit)を受信したポートを無効化する機能です。
    BPDUガードは、ユーザーがスパニングツリープロトコルの設定を変更したり、スパニングツリーの計算を妨害したりする可能性がある場合に特に有用です。
    BPDUガードが有効なポートでBPDUが検出されると、そのポートは自動的にエラー状態になり、通信が停止します。これにより、ネットワークの安定性が確保されます。
    主な目的は、ユーザーが誤ってスパニングツリープロトコルに影響を与えることを防ぐことです。

    BPDUフィルタ:
    BPDUフィルタは、スイッチポートがBPDUを送受信しないようにする機能です。
    この機能は、特定のスイッチポートでSTPやRSTPのプロトコル情報を無視し、スパニングツリーの計算からそのポートを除外するために使用されます。
    通常、BPDUフィルタはエンドユーザーデバイスが接続されるスイッチポートに適用されます。これにより、ユーザーポートにSTPやRSTPの収束が発生しなくなり、接続速度が向上します。
    主な目的は、エンドユーザーデバイスが直接接続されたポートでSTPやRSTPの影響を最小限に抑えることです。

    ポートコストの計算方法

    STPでは、ポートコストはリンクの帯域幅に基づいて自動的に割り当てられるか、または管理者によって手動で設定されます。
    これにより、RSTPは最も低コストのパスを選択して、ルートブリッジからネットワーク上のすべての端点に至る最適な経路を確立します。
    RSTPにおけるポートコストの計算方法は、帯域幅に基づいています。
    デフォルトのコスト値は以下のように帯域幅に逆比例します:
    10 Mbpsリンクのコストは100
    100 Mbpsリンクのコストは19
    1 Gbpsリンクのコストは4
    10 Gbpsリンクのコストは2
    管理者は、ネットワークの要件に応じてこれらのコスト値を調整することができます。
    ポートコストの手動設定は、特定のリンクを通過するトラフィックの量を制御したり、特定の経路を優先させたりする場合に有用です。
    RSTPでは、選ばれたパスは、ルートブリッジからのコストが最も低いパスです。
    各スイッチは、自身の各ポートに対して、ルートブリッジまでのコスト(ルートパスコスト)を計算し、この情報を使用して、デザイネーテッドポート(ネットワークセグメントでフレームを転送する唯一のポート)を選択します。
    これにより、ネットワーク上でのループを効率的に防止し、ネットワークの安定性とパフォーマンスを向上させます。

    ブロッキングについて

    Rapid Spanning Tree Protocol(RSTP)では、破棄状態のポートはネットワークループを防ぐためデータ転送を行わないポートです。
    ルートポートと指定ポートはフォワーディング状態にあり、破棄状態にはなりません。
    代替ポートとバックアップポートは、ルートブリッジへの追加パスやセグメント内の冗長パスを提供し、デフォルトで破棄状態に設定されます。
    破棄状態のポートは、ループ形成の可能性があるポートで、ルートポートや指定ポートに選ばれなかったものです。



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